こんにちは、ジャンプ力に定評のある前田です。
みなさんは恋活・婚活系マッチングサービスを使ったことはありますか?
僕はネットだけでは人を信じられないので使ったことがありません。
プロフィールとして登録する年齢、職業、顔写真もいくらでも嘘やごまかしがききますよね?
しかし、体の部位の中で一つだけ嘘をつけない場所があります。
ひざうらです。
人は、挫折したときにひざまずいてひざうらを凹ませ、
そしてまた、ひざうらを伸ばして立ち上がります。
その繰り返しがひざうらを形づくっていくのです。
つまり、ひざうらには人生が現れています。
ひざうらは別名「ひかがみ」とも言いますが、きっとその人を写し出す鏡のようだからこの別名がついているのでしょう。
そこで今回は「ひざうらだけでマッチングさせてみて、その恋が成立するのか」を検証してみたいと思います。
募集
マッチングしたい人を集めるためにまずはTwitterで募集をかけました。
生まれてはじめて募集要項に「ひざうらに文字を書かれてもいい方」の条件を加えました。
本来ならば、このタイミングで「ひざうらに文字を書かれてもいい方、とはどういうことなのか」の説明をすべきです。
しかし、今説明してもまだひざうらの世界に脳が追いつけないと思います。
なので、ひざうらに脳が追いつき始めたころにまた改めて説明しますね。
マッチング結果
上記のような募集にもかかわらず、男性3名、女性2名からの募集がありました。
それぞれのひざ裏を見ていきましょう。みなさんもどのひざうらが好きか考えながらご覧ください。
【男性】
Aさん
Bさん
Cさん
【女性】
Aさん
Bさん
この中から異性の好きなひざうらを選んでもらい、
好き同士になったらマッチング成立です。
ちなみに、このマッチング作業はテクノロジーを使って人力でおこないました。
こうしてマッチングしたのは…
この2人です!
言うまでもありませんが、男性はBさん、女性はBさんです。
お互いの良かったところを聞いてみましょう。
なるほど!
ということでマッチングが成立した2人にはデートに進んでもらいます。
デートの最後には「お金」をとるか「相手」をとるかの選択の時もあるので、
「ひざうらでマッチングした恋はちゃんと実ること」を証明してもらいたいものですね。
デート当日・・・
どうしてこうなった…
僕はひざうらから始まる淡い恋物語を読者に届けたかったはず…
どうしてこうなった…
なんで、僕が男性とデートしているんだ…
どうしてこうなった…
そうだ、朝にデートに来るはずだった女性からこんなメッセージが届いたんだった。
こればかりは仕方ないし、絶対に無理をしてほしくなかったので企画者の僕は
「実は、こういうときのために別案を用意しているので、ゆっくり休んでください!」と返した。
でも、これは嘘だ。そんな別案はない。
もちろん本来ならば、その日のデートはナシにしてスケジュールをもう一度調整すればいい。
しかし、僕とその女性と相手の男性、3人のスケジュールが合うのはこの日のみだ。
さらに、この日の撮影をナシにすれば抑えていた撮影スタジオのキャンセル料もかかる。
どうしよう…
午前7時、僕はひらめいた。
「僕が女性になろう」と…
今、この記事を読んでいる方は「ちゃんとひざうらでマッチングした人とデートする企画じゃないの?代役たてたらダメでしょ」と思ったかもしれない。
しかし、本当に僕と相手の男性はマッチングしていた。
ここからは真実を話そうと思う。
2つの真実
まず、1つ目の真実。
それはこのエロいひざうら。
これが、僕のひざうらだということだ。
実は、SNSでこのマッチング企画に参加したい女性を募集したところ、
集まったのが男性3名なのに対し、女性が1人だけだった。
これでは男性側はひとりの女性しか選べず、マッチング企画として成立しない。
そこで僕は、サクラになることを決めたのだ。
僕は企画を成立させるのに必死だった。
僕はゆっくりとズボンを脱いで、そして、写真を撮った。
これが撮影の様子である。
終始、生んでくれた親に申し訳ない気持ちだった。
2つ目の真実だが、このマッチング結果
これも嘘だ。
誰が誰を選んでいたのか、この本当の結果を見てほしい。
そう、サクラである僕が、男性を全員釣ってしまったのだ。
まさか、ここまで釣れるとは思わなかった。
もちろん全員に選ばれてちょっと嬉しかったが、男とサクラの男がマッチングしても
デート企画が成立しない。
僕は真ん中の男性(Bさん)に対し、選ぶ相手を変えるようにさりげなく誘導した。
僕は、こうしてマッチングを成立させたのだ。
「ひざうらは体の部位の中で一つだけ嘘をつけない場所」とこの記事の冒頭で述べたが、
僕そのひざうらで嘘をついた。
しかし、ひざうらに宿りし真実の神がヤラセを許さなかった。
なぜか、一切ヤラセに加担していない女性に38.7℃という灼熱の天罰が下ったのである。
それによって、結果的にヤラセをする前の状態にもどってしまったのだ。
お詫び
当初は恋愛ドキュメンタリーになる予定でしたが、諸事情によりここからは「友情ドキュメンタリー」になります。
初めて聞くジャンルですね。あと、まったく盛り上がる気がしません。
しかし、撮影では本気で友達をつくろうと頑張ったので、見ていただけると幸いです。
ちなみ、なぜこの状況で本気で「友達をつくろう」と思えるかというと、
僕は友達が異常に少なく、こういう機会でもない限り友達は出来ないと思っているからです。
僕に友達が出来ない原因は「異常なほどの共感性のなさ」です。
性格テストをうけてみてもこのような結果がでます。
共感性がないと、たとえ誰かが悲しんでいてもその悲しみを自分のことのように想って、一緒に悲しむことはできません。
これでは友人をつくりようがないですね。
過去に、とある企画で元カノが僕について書いてくれた文章も見てみましょう。
彼は、困っている人がいたら笑うし、勝つためならどんな汚い手を使ってでも人を騙してのし上がろうとします。
そのくせに汚い場所には居たがらず、やりたくないことは絶対にやらないなど本当に面倒くさいです。
パッと見の誠実さに騙されてはいけません。
・人が苦しんでいたら笑う
・どんな手を使ってでも目的を遂行する
・潔癖
・パッと見は好青年
などの特徴から人は僕をサイコパスと呼びます。
そんなサイコパスが友情を育もうとする姿をご覧頂き
たかったのですが…
もうひとつお詫びです。
友情ドキュメンタリーに急遽変わったこともあり、企画のチューニングができていません。
つまり、男女が恋心を育むために用意した企画をそのままやっています。
皆様方におかれましては終始「この人達は何をやっているんだろう」と思われるかもしれませんが、それが正しい反応です。
何一つ、皆様は間違っていません。胸を張って読み進めてください。
36の質問と4分間
初対面での2人でも恋に落ちると言われている36の質問があります。
お互いにその36の質問をしあって、最後に4分間見つめ合うと親密になれるそうなのです。
これを相手男性と自己紹介の代わりにやってみました。
質問1:この世界で誰でもディナーに呼べるとしたら誰を招待しますか?
相手男性「武井壮さんとか呼びたいですね」
僕「あー僕は特に呼びたいなーって人はいないので、強いて言うなら祖母を呼びたいですね」
相手男性「あー」
僕「・・・」
相手男性「・・・」
僕「あ、でもそうなんですね…」
相手男性「あ、そうなんです…」
僕「・・・」
相手男性「・・・」
このように最初こそお互いに「これは何の時間なんだろう」と思っていましたが、
人間というものは次第に自分の置かれた状況に適応していきます。
18問目の「これまでの人生の中で一番最悪な思い出はなんですか?」という質問で特殊な状況になりましたが、お互いにすんなりとその状況を受け入れていました。
こちらの画像をごらんください。
皆さんからすると「この人たちは何をやっているんだろう」と思うかもしれませんね。
とりあえず状況だけ説明すると、ひざうらに文字を書かれています!
36の質問の中には答えにくい質問もあります。相手に自分を開示する目的でこういった質問も用意されているのです。
しかし、企画者としては「企画だからといって「話したくないこと」まで出演者の男女に話させたくはないな」という想いもありました。
そこで当初あらかじめ考えていたシステムが「話したくないことは相手のひざうらに届ける」というものです。
ひざうらは敏感な場所なので筆圧や文字数などで秘めた想いをはかれます。
そう、ひざうらを真実の器にしたのです。
実際にやってみると、少なくとも相手男性の「人生の中で一番最悪な思い出」のなかに「憎しみ」は込められていないなということが分かりました。
ちなみに僕もこの質問はひざうらへ回答しました。
わざわざひざうらに書いたのは、それが「他人にとても話せないほど暗くて重い出来事」だったからです。
憎しみを穏やかな笑顔に隠しながら、僕はそれを書きました。
しかし、ひざうらは敏感なところです。
「あっ///」
彼は声を出して感じていました。
僕がつらい記憶を思い起こして、書いているのにもかかわらず、彼は喘いでいます。
こんな非常識な人に会ったのは初めてです。
「他人(ひと)の過去で喘ぐな!」とキレそうでした。
こんな感じでお互いの真実の器に秘密を記しながら、一時間ほどかけてすべての質問に回答しました。
途中からはめんどくさくなって同時にひざうらに回答しています。
下の写真は「一年後に死ぬという未来が分かったらどうするか」をひざうらで語り合っている様子です。
※これは日本で起こっている出来事です。遠い国の出来事ではありません。
すべての質問に回答したら、次は4分間見つめ合います。
36の質問のあとにこれをやるとドキドキしてくるそうです。
ということで、さっそく見つめあってみます。
今みなさんがご覧の写真は「ひざうらで見つめ合うふたり」の図です。
ドキドキしてくるかと思っていましたが、何も感じません。
「長いな~暇だな~」と思っていました。
あまりにも暇すぎて壁にかけてある時計のデザインを気にしはじめていました。
本当に何も感じなくて、やったことを後悔したのでみなさんが見つめ合うときは目でやるのをおすすめします。
ひざうら伝言ランチ
お昼から撮影をスタートさせてお腹が空いてきたので渋谷でランチを食べることに。
ただし、このランチにもルールがあります。
①僕が食べたいものを相手男性のひざうらに書く
②相手男性はそれを感覚だけで読み取ってその食べ物が食べれる場所に連れて行く
というものです。
ちなみに僕が書いたのは「パスタ」
相手男性もひざうらに全神経を集中させてそれを読み取ってくれています。
確信した表情で調べる相手男性。
パスタだったら適当に歩いていても食べれる店に当たりそうですが、そこをこだわって調べてくれる感じが好感持てます。親友になれそうです。
相手男性「じゃあ、行きましょう。新宿に」
今、渋谷にいるのにわざわざ新宿に移動するなんて…
いったいどれだけ美味しいパスタがそこにあるんだ…
相手男性「着きました」
相手男性「ミスドです」
(ミスド!?)
彼は完全に読み取り間違えていました
でも僕は、友達になりたいからこう言いました。
「え!?すごい!!なんで分かったんですか?」
彼は誇らしげに答えます。
「きっと前田さん脳が疲れていて、糖分を欲しているんだろうなーとは思っていたんで、読み取るのも簡単でした。あ、せっかくなので新宿御苑で食べませんか?」
これでいいんだ…そう思いながら新宿御苑に行きました。
閉まっていました。
しかも天気は雨。
ドーナツの粉砂糖が溶けていきます。
インタビューで僕は、にこやかにマジギレしていました。
「わざわざ新宿まで来てミスドだし、新宿御苑は閉まっていて雨だし、というか仮に本当にミスドだと読み取ったとしても「お腹空いている人がランチでミスドにいくかな…」とかそういう想像力は働かないんですかね…。」とボロクソに言っています。
ただ、人に対して怒りの感情をもったことはとても嬉しかったです。
普段、僕は全くといっていいほど「怒り」の感情をいだきません。
それは、人と真剣に向き合っていないからだと思います。
でも、今「友達になりたい」と本気で人と向き合って、
その結果、こんな小さなことで「怒り」を抱いている。
そう思うと嬉しくてつい笑みがこぼれていました。
ひざうらプラネタリウム
雨が降ってきたので、僕たちはとあるスタジオに足早に向かいました。
一旦、部屋の外で相手男性には待ってもらって、準備を整えます。
数分後…
「どうぞ、入ってください」
「では、あちらの席へどうぞ」
「ということで、乾杯!」
「いやー雨大変でしたね~」
この横たわっている男性。彼の名前は「にこ」くん。
僕の大ファンで、実はAさんとしてもこの企画に参加してもらっていました。
そして、僕がやってくる前に彼はこの部屋で別のスタッフからインタビューをうけていました。
あのひざうらがサクラである僕のものとも知らずに、「もしマッチングできたらこんなデートがしたい」と語っていたそうです。
そこに僕がサプライズで現れ、
にこくんの選んだひざうらがサクラである僕のひざうらだとネタバラシした後に、
寝かせました。
彼は僕の大ファンなので「おとなしく一時間寝ていたら僕の記事に出れるよ」と言って従わせました。
ちなみにタオルを巻いて視界を奪ったのは従わなかったときのためです。
このようして夜空が用意できたのでここに星を描いていきます。
そして、ふたりで天体観測しました。
オリオン座を探してみたけどありませんでした。
今日、ここに来るはずだった女性にも見せてあげたかったです。
決断の時
「いろいろあったけどなんだかんだで今日は楽しかったですね」
「なんか夢をみているような一日でしたね」
18時。僕たちはとある屋上で一日を振り返っていました。
「実は、あのとき本当はパスタって書いたんですよ。ミスドに連れてこられたときは「当たってる!」と優しさでウソをついてたんです」僕は彼に告げてみます。
その時、ちょうど電車が通り過ぎました。
電車の音で聞き取れなかったのか、彼は曖昧な返事をします。
僕の本当の声は届きませんでしたが「どうせ最初からウソだらけだったんだし、やっぱりウソのままでいいか」と思ったので言い直すことはしませんでした。
そうしてついに、決断のときがやってきました。
ルールを説明します。
ふたりは
振り向いて「ハグ」をして相手に対して「友達だよ」という意思表示をする
or
「お金」を取って「友達だよ」という意思表示をしない
このどちらかの行動を取る必要があります。
「お金」というのは両方ともハグしなかった場合のマッチング保証金・1万円です。
そのため、どちらかがハグをすると、相手の返事にかかわらず、その保証金は両方とも受け取れません。
たとえば、どちらかが一方的に「友達だ」と思っていて、ハグをしてしまった場合は
相手の保証金まで奪ってしまうことになります。
もし、友達だと思われている自信がない場合はハグをせずに「お金」を取るのも賢い選択ですね。
もちろん両方ともハグをしなければ、保証金一万円は獲得できますが、両方ともハグをしなかった場合は二度と会うことはできません(連絡もNG)。
ただし、相手のひざうらにだけはこのルールに縛られずに本当の気持ちを書くことが出来ます。
ちなみに僕は、「ともだち」と書きました。
企画とはいえど真剣に彼と向き合ってみた結果、僕は彼をひとりの人間として好きになっていたのです。
さて、ふたりはどんな決断をしたのでしょうか。
お互いの保証金を犠牲に、振り向いてハグをすればそれは「友達だ」という意思表示。
もしその意思表示をしない場合、ひざうらにある一万円を掴みます。
「ハグ」するのか、それとも…
「お金」をとるのか…
先に動いたのは僕です。
僕の選択は…
「お金」です。
とはいっても、お金が欲しかったからこの選択をしたわけではありません。
僕は彼のことを友達だと思っています。
でも、彼から友達だと思われている自信がなかったのです。
「こんな人間の友達になんてなってくれないんじゃないか…」そんな漠然とした不安がありました。
そこで僕は、彼から保証金を奪ってしまわないようにこのような選択をしました。
しかし、まだ彼と友達になれないと決まったわけではありません。
自信が持てず、お金を手にとってしまった僕に彼が「ハグ」をすれば、僕たちはまだ繋がっていられるのです。
また、会おうと思ったときに会えるのです。
果たして、このあと彼はどんな選択をとったのか、
そして僕のひざうらにどんな本心を綴ったのか。
その答えはこの動画にあります。平成最後のひざうらの行方を見届けてください。